めがねのセル枠のほとんどに使われるセルロースアセテート樹脂の説明です。
現在では石油系の樹脂ばかり目にしますが、樹脂の先祖は植物から作られました。
約200年前から始まった合成樹脂への挑戦。セルロース(綿)を原料とする人工の象牙を発明され、これが世界初の樹脂と言われたものとなりました。
それはセルロイドと言われ世界初の本格的に商業化された樹脂となりました。

綿花由来樹脂

アセテートはもともと植物繊維から作られています。
「樹脂」と言っても、アセテートは科学繊維ではありません。
実は綿花と高純度パルプから作られた植物繊維なのです。

人体、環境にやさしい

植物繊維なのでヒトと同じ有機物です。
植物性の自然素材から作られているので肌に優しくアレルギーも少なく、そのため、肌に直接付けても温かみがあります。
また、植物系素材なので環境にもやさしい材料です。

透きとおるような透明度

透明度が非常に高いので、綺麗に色をつけることができます。
他の石油系の樹脂、ナイロンやポリエステル、ペットボトルの素材などは濁りがあり綺麗な色が出にくい。
それら石油系の樹脂に比べると非常に透明度が高いため、鮮やかな色を表現することができます。

さまざまな形に加工しやすい

植物性なので木のように切削が簡単です。
また熱に弱く、60°の熱で変形をし始めるので曲げたりねじったりも比較的簡単にできます。

艶出しが容易

石油系のプラスチックに比べ透明度があり表面が研磨しやすい。
濡れたような独特なツヤもこの材料の特徴です。

熱に弱く、変形しやすい

自然由来の素材なので熱に弱く、耐久性も他のプラスチックに比べ劣り自然変形もしてしまいます。
そのデメリットを活かしてメガネはカーブを付けられています。
レンズは矯正するだけでなく変形を抑える役目もしています。
テンプルには強度をもたすため骨となる金属製の芯が埋め込まれています。