毎日私たちに寄り添い、助けてくれる眼鏡。
でも眼鏡って、どうやってできているんだろう?
これまであまり知られていなかった鯖江の眼鏡づくりを、
子どもから大人まで楽しめる絵本にしました。
制作への思い - こどもたちがもっとめがねをすきになるように –
私たちの住む鯖江市は”めがねのまち鯖江”として広く知れ渡っていますが、これまで注目されてきた多くは完成品としての眼鏡であり、それがどんな風に作られているのか、についてはあまり広く知られてきませんでした。
それは、眼鏡会社の多くが分業制をとっていること、一般の方が工場内をみる機会があまりもてないことが理由のひとつです。そこで、鯖江の眼鏡の良さやものづくりの楽しさが伝わり、より眼鏡に親しみをもてるような絵本を作れないだろうか、と思い立ちました。
ストーリーは小さいお子さんが楽しめるよう、夜の眼鏡工場でこびとさんたちがこっそり眼鏡をつくっていくというもの。
よく、お子さんが眼鏡を嫌がってかけてくれないというお声をききますが、子どものときにどんな風に目を扱うかはその後大人になってからの見え方に大きな影響を及ぼします。
そのため、適切な検診を受け、適切な処置を行うことが、非常に大切です。
この絵本を読むことで、小さいお子さんも喜んで眼鏡をかけてくれるようになり、目を大切にする習慣が身に付くきっかけになればと思います。めがねのまちだからこそ、ここに住む私たちがもっと眼鏡を好きになり、そしてこの動きが他の地域にもひろまり、正しい眼育が進むことを願っています。
こだわったポイント
〇個性豊かなこびとさんのキャラクター
絵本の主人公は、眼鏡工場に住む7人のこびとさん。
ボストン型などめがねフレームの種類を名付けました。絵本ではそれぞれの性格の違いが、さりげなくあらわれています。
〇 機械と部品の精密な描写
眼鏡づくりに使われる機械と部品は、プラスジャックと吉鶴さんとで何度もやり取りを重ね、忠実に再現しました。
この機械はどんな風に動くのだろう…?と思いを巡らして楽しんでみてください。読めば読むほど、発見があるかもしれません。
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制作の経緯
今回の制作のきっかけは、RENEW2020にて今年初めて企画された、産地の新たな可能性を探る商品開発プロジェクトRENEW LABORATORY でした。この企画にて、鯖江の眼鏡製造会社プラスジャックと、県内でも活動されているグラフィックデザイナー吉鶴かのこさんが新しいものを生み出すことに。そしてこの組み合わせだからこそ生み出せるものを、と模索した結果たどりついたのが、今回の絵本です。
県内でも珍しい一貫生産体制をとり、めがねづくりの現場を一般公開している、プラスジャック。
幼少期読んだ絵本に影響を受けて日々デザインに取り組んでいる、デザイナー吉鶴さん。
子どもの頃からの本好きが高じて趣味で移動図書室を開く、プラスジャック笹本(企画担当)。
「鯖江の眼鏡づくりの魅力を多くの人に気軽に楽しく伝えたい」「以前より絵本作ってみたかった…」という共通の想いを胸に、笹本の文章と吉鶴さんの絵で、夜のプラスジャックの眼鏡工場を舞台に、こびとさんの世界を作りました。二人の絵本に対する想いも一緒に伝わると嬉しいです。
RENEW…福井県鯖江市、越前市、越前町で開催される国内最大規模の体感型ものづくりオープンファクトリー。2020年はコロナの影響もあり オンラインでの工房見学配信や、新しい取り組みをいくつも実施。絵本制作のきっかけとなったRENEW LABORATORY もその一つで、5つの地元企業がデザイナーと手を組み、産地の新たな可能性を探る商品開発を行った。
グラフィックデザイナー。 大阪芸術大学卒。百貨店・アパレルの企業内デザイナーを経てジオラマ参画。大阪を拠点にパッケージ、ロゴ、イラストなどグラフィックデザイン全般を手がける。2016年XSCHOOL参加をきっかけに毎月福井に通う。 猫好きの甘党。
制作発表の様子
2020.10.9(金)~10.11(日) RE:RENEW(うるしの里会館にて)において制作発表と販売を開始しました。会場にはこびとさんの扉もあり、多くの方にこびとさんの世界を楽しんでいただけ、まためがねづくりに関心を寄せていただきました。
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取り扱い店舗
〇めがねミュージアム(鯖江市・販売)
プレスリリース
2020.12.3 福井新聞にて
絵本制作のきっかけなど詳しく取り上げていただきました。
2020.12.15 福井新聞等にて
市内の保育所や幼稚園、こども園、育児支援施設に100冊寄贈。その贈呈式と読み聞かせの様子を取り上げていただきました。